3年生「情報工学実験」を紹介します

3年生の前後期に開講する「情報工学実験」は、講義で学んだ内容をしっかりと定着させ、「使える」知識とするために1年間で4つの課題を、それぞれ7週間かけて取り組む本格的な実験・実習です。

学部教育カリキュラムにおいて、この科目は「卒業研究」の次に大変で、充実したものです。

本年度開講する4テーマは以下の通りです。

  1. マイコンによるロボット制御
  2. 計算機のハードウェア
  3. ネットワークシミュレーション
  4. コンパイラの設計と製作

この記事では「マイコンによるロボット制御」を紹介します。

受講生には1台ずつ,初期状態のマイコンロボットが与えられます。初期状態のロボットはプログラムが組み込まれていない、いわば「頭が空っぽ」の状態なので、電源を入れてもスイッチを押しても動作はしません.そのロボットに自分で開発したプログラムを転送して、ライントレースコース上に描かれたラインをセンサーで読み取りながら走らせます。

組み込むソフトウェアの質がロボットの性能を決めます。試行錯誤を繰り返しながら、より正確に、より高速に動くように調整する必要があります。最終週にはライントレースのタイムを競う競技会を開催します。

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最新のディジタル家電やスマートフォンだけでなく、自動車や冷蔵庫など私たちの身の回りにある様々なものに小型のコンピュータが組み込まれています。これらの小型コンピュータで動作するソフトウェアを開発する「組み込み開発」ができる技術者の養成も、情報工学科の重要な使命です。マイコン搭載ロボットによるライントレースを通じて、組み込み開発の基礎を学んでいます。